ゴールデン・ハインド(Golden Hind)

  テート・モダン(Tate Modern)グローブ座(Globe Theatre)からサザーク・ブリッジ(Southwark Bridge)キャノン・ストリート鉄道橋(Cannon Street Railway Bridge)を経てロンドン橋 (London Bridge)方面にテムズ・パス(Thames Path)を進むと、サザーク大聖堂(Southwark Cathedral)、そして私の大好きなバラ・マーケット(Borough Market)があります。バラ・マーケット(Borough Market)は後日紹介しますが、大変魅力的な市場で度々訪れました。テムズ・パス(Thames Path)サザーク大聖堂(Southwark Cathedral)に抜ける途中、ビルの間に突然帆船が現れます。帆船ゴールデン・ハインド(Golden Hind)のレプリカです。
  ゴールデン・ハインド(Golden Hind)は、1577年に建造されたガレオン船で、当初はペリカン(Pelican)という名がついていました。ガレオン船は、16世紀半ば~18世紀ごろの帆船の一種で、戦列艦の原型にもなった船種です。そして、ゴールデン・ハインド(Golden Hind)はフランシス・ドレーク(Francis Drake)が、イギリス人で最初、フェルディナンド・マゼラン(Ferdinand Magellan)に次いで史上2番目に世界一周を達成した船です。その際、出資したクリストファー・ハットン卿の紋章にちなんでゴールデン・ハインド(Golden Hind)と改名されました。
  フランシス・ドレーク(Francis Drake)は、親戚であるジョン・ホーキンス(John Hawkins)の下で奴隷貿易に従事していましたが、1568年に自ら船を調達して船長となりました。その後もジョン・ホーキンス(John Hawkins)の船団に参加していましたが、メキシコ湾にあるベラクルス(Veracruz)のサン・フアン・デ・ウルア(San Juan de Ulua)にてスペイン海軍の奇襲を受け、船団はほぼ壊滅状態になりました。フランシス・ドレーク(Francis Drake)は命からがら逃げ延びてイギリスに帰還しました。この経験から、生涯にわたってスペインに対する復讐心を抱かせることになったようです。
  ちなみに、ゴールデン・ハインド(Golden Hind)は、英国政府から免許を受けた私掠(しりゃく)船(privateer)であり、相当な利益をあげています。この私掠(しりゃく)船(privateer)というシステムは興味深いので別に紹介します。
基本情報
      地図:ゴールデン・ハインド <Google Mapで表示>
イギリス・ロンドン観光案内〔TOP〕に戻る
関連するカテゴリー
      テムズ川沿いの観光スポット