グリニッジ旧王立天文台(The Royal Greenwich Observatory)

  グリニッジ旧王立天文台(The Royal Greenwich Observatory)は、世界で最も有名な天文台の一つ、観測の役割を終えている天文台としてはまさに世界で一番有名と言っていいと思います。ロンドンオリンピック/パラリンピックの馬術(Equestrian)会場であるグリニッジ(Greenwich)を訪れたら必ず足を運びたいところです。町の中心部からは少し離れた高台にありますが、十分に徒歩で移動できます。
  グリニッジ旧王立天文台(The Royal Greenwich Observatory)は、経度0度にあり、経度および時刻の基準(グリニッジ標準時)点として観測等を行なっていました。観測機関としての王立天文台は1990年にケンブリッジに移転し、現在は観測拠点としての機能は終えています。   
  15世紀後半からヨーロッパ各国が海外進出を競う、大航海時代を迎えていました。当時はまだ運に任せた危険な航海が多く、海難事故が多発していました。海洋国家として世界に進出を図っていたイングランドは、航海術の向上にいち早く取り組みました。 航海中、船がどこにいるのか、正確な位置を把握することはとても重要で、当時は、船から見える北極星の位置や見える角度から緯度を割り出していました。一方経度の測定には正確な時刻が必要でした。そこで、1675年にチャールズ2世が設計し、グリニッジ旧王立天文台(The Royal Greenwich Observatory)が建設されました。天文台で時間を計測し出発してからどのくらいの時間が経過しているか確認していたのです。このことからグリニッジ旧王立天文台(The Royal Greenwich Observatory)が世界の時間の基準になりました。 
  敷地内には子午線が引かれており、建物には標準時を示す時計が掲示されています。時計の前で子午線にまたがっての記念撮影が大人気で、行列ができています。 
  天文台の屋根の上には赤いボールがついています。これはタイム・ボールと呼ばれるもので、普段は下がったままですが、13時の5分前(12時55分)になるとタイム・ボールが上に上がり、毎日13時ぴったりに下におちます。現在のような精度の高い時計や通信技術がなかった時代、ロンドン中心部からもこのボールが落ちるのを確認し、時計を修正していたそうです。そのため、目立つ赤いボールが使用されているんですね。
  天文台は博物館になっています。研究者の生活や天体を観察するときに使っていた天体望遠鏡や時間に関するものが展示がされています。入口が裏側なので少しわかりにくいかもしれません。
基本情報
      グリニッジ旧王立天文台(The Royal Greenwich Observatory)
      住所:Royal Observatory Blackheath Avenue Greenwich, SE10 8XJ  
      電話:+44 (0)20 8858 4422 (英語のみ)
      時間:10:00-17:00(入館は閉館30分前)ただし、12/24~26は休館
      ※不定期に閉館することもあるので、ホームページで要確認。
      WEB: http://www.nmm.ac.uk/places/royal-observatory/ (英語)
            http://www.nmm.ac.uk/languages/nihongo/(日本語)

      地図:グリニッジ旧王立天文台 <Google Mapで表示>
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